小1娘と映画プリキュアを見に行って。

11月の話なのだが、小1の娘とプリキュア映画を見に行ってきた。

今回の映画は、個人的に色んな想いがありすぎたので、どこかに書いておきたくなり、こんなアカウントを作ってしまった。

この話、長いからね。(※前置き)

 

娘は、プリキュアを保育園のお友だちから聞いて見始めた。

当時はアラモードが放映中で、2歳にはまだ難しかったようで、見たり見なかったりであったが、変身シーンとエンディングのダンスはお気に入りであった。

翌年からはほぼ毎週見るようになり、年中には「HUGっと!」、年長で「スタプリ」、小1で「ヒープリ」ときて、映画も今回で4回目。いつも映画公開前にはスタンプラリーもきっちりこなし、グッズ付前売券も「買わないなんてありえない」と騒ぎ出すクチである。もちろん、娘の一番好きなコンビニはローソンである。

今回も、映画の告知が流れ始めてからというもの、公開をめちゃくちゃ楽しみにしていた。しかし。

 

このコロナ事情である。

映画の公開延期を聞いた時はかなり悔しがっていて、「コロナゆるせない!」とたびたび怒っていた。

 

さらに、4月。

娘がとてもとてもとてもとても楽しみにしていた小学校初めての授業は、コロナにより始まることはなかった。

夢と希望に満ち溢れていた新生活はどこへやら、マスクは常時着用、密な場所には遊びに行けずと、普段と違う生活を強いられる日々に、娘は自分の気持ちの拠り所をどこにすれば良いか分からないようであった。見ていて可哀そうな程であった。

それでも何とか乗り越え、学校も始まり、少しずつコロナのある生活に慣れ始め、1年生が板につき始めた娘は、映画の公開日が決まったことを聞いて、「やったーーーーーーー!」と家で絶叫した。2人ですぐに前売券を買いに行った。

 

そして、満を持してである。

去る11月8日、娘と私はイオンシネマへ足を運んだ。

娘は「えいが、たのしみだなぁ~」と言いつつも、どこか緊張したような様子であった。それでもイオン内を歩く娘の足取りはしっかりとしており、私はなんでだろうなと首をかしげた。

そうこうするうちに、イオンシネマの入口に到着すると、驚いたことにどのお友だちも我が娘とおんなじ様子であった。

みんな真顔で、鼻息がすごくて、のっしのっしと歩いているのである。

それを見た私はようやく理解できた。

これは「きょうはぜったいに、えいがをみてやるぞ」という決意なのだ。

もう誰にも私たちの楽しみにしているものを邪魔されるもんか、絶対に見てやるんだ、という強い意志の表れであった。

プリキュアの容器に入っているポップコーンをもりもり食べながら、のっしのっしとシアター内へ入っていったお友だちの姿を、私は一生忘れないと思う。

 

そして、映画はスタート。

いつもと同じオープニングに、娘はご満悦。

今日はでっかいスクリーンで見れるんだから、そりゃ嬉しいか。

 

しばらくしてから登場したキュアエールの「めちょっく!」を聞いた後、娘は「ねぇねぇ」と私に小声で話しかけてきた。

「なぁに?」と聞くと、娘は少し大人びた表情で「なつかしいね」と言って、笑顔を見せた。

うん、なつかしいね。

キュアスターの「キラやば~」を聞いた後も、2人で「これもなつかしいね」と言って小さく笑いあった。

 

そこから、娘は3世代のプリキュアたちにもう目が釘付けだった。

映画の公開前、娘は「こんかいのえいがは、みんなよくしってるプリキュアだからうれしい」と、とても喜んでいた。今日の映画を見に行く時も、娘は今までの映画でもらったミニライトを全部カバンにしのばせ、時々それを眺めてはニコニコと笑っていた。

あぁそうか、1年毎で入れ替わるプリキュアは、娘にとってそれぞれ同期生なのか。

そう思った瞬間、私の頭の中に1年毎の娘との思い出がよみがえってきた。

 

さんざんねだられ、根負けしてクリスマスにプリハートを買ってあげたこと。

「病院の採血を頑張ったら(※成長ホルモンの検査があった)、キュアコスモの服を買ってあげるよ」と約束し、病院であまりの痛さに大泣きしつつも、病院を出た後すぐ買いに行き、買ったその場で着替えてご機嫌だったこと。

スタプリの映画の時は、その服を着て映画館へ行ったこと。などなど。

 

うん、パパもおんなじだよ。なつかしいね。

そこで不覚にもうるっときてしまい、私は目頭を押さえた。

 

そして、映画はあっという間に終盤へ。

娘はさらに変身したキュアグレースにすっかり目を奪われ、「お大事に」の決め台詞に「かっこいい・・・」と呟き、感動しまくりであった。

 

娘と映画を見終わった後は、2人でミスドに行くのが恒例行事なので、そのままイオンのフードコートへ。

「娘ちゃん、映画どうだった?」

「んー、プルンスがおもしろかった」(※マジで娘はプルンスが好き)

娘はクールに答えながらも、今日もらったミニライトを触り、笑顔を浮かべていた。

その笑顔は、「なつかしいね」と言った時の、ちょっと大人びた表情だった。

 

以前Twitterでも書いたのだけれど、この年代の女の子にとって、プリキュアというのは「いつかああなりたい」という憧れの対象なのだなと、つくづく思う。

プリキュアは変身すると、ちょっとお姉さんになり、ちょっとメイクもする。娘はそれがたまらなく羨ましいようである。だから、口紅の代わりにリップクリームを塗り、プリキュアネイルシールを貼り、100均のタンバリンを片手に持ち、プリキュアになりきって、毎週エンディングを見ながら踊っている。

でも、そうこうしているうちに、娘はあっという間に中学生になって、「ああなりたい」と思っていたプリキュアを追い越してしまうんだろう。一緒にプリキュア映画を見に行けるのもあと何年だろうか。

 

最近、娘は「おとなになったら、かんごふさんになってみんなをたすけたい」と口にする。

コロナ関連のニュースをよく耳にするからなのか、ヒープリを見て「みんなを癒したい」と思ったからなのかは分からない。「10ねんかんごふさんをやったら、10ねんアイドルをやって、10ねんほいくえんのせんせいをやる」という、無茶なプランを立てているので、本当になるかどうかも怪しいのだけれども。

でも、何でもいいじゃん。なりたいものになろう。

娘が自分から「○○になりたい!」と言ってくれるのは、親としてとても嬉しいのだ。

 

なんでもできる。なんでもなれる。

 

君はどんな大人になるんだろう。楽しみだよ。

 

 

映画を公開して下さった、プリキュア関係者の皆様へ、心より御礼申し上げます。

 

 

追記:格ゲー好きなパパは、キュアスターの腰が入ったパンチに憧れました。